松戸市長への意見書
「関さんの森応援団」事務局です。
千葉大学の木下勇先生による
松戸市長への意見書をご紹介します。
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平成20年9月19日
千葉大学大学院園芸学研究科教授
木下 勇(都市計画・環境管理
松戸市景観アドバイザー)
松戸市長 川井敏久 殿
意見書
先般、9月17日開催の関さんの森を育む会の都市計画道路3・3・7号線の代替案に関して市の担当の近藤本部長はじめ関係各者との協議に同席させていただきました。具体的検討のためには模型が必要と関さんの森側および市側にも提案して自発的に学生たちと急遽、地形模型を制作して、学識経験者として意見を述べさせていただきましたが、そこで協議を聞いて事の重大さを認識し、ここに意見を述べるものであります。
要望
1.代替案を検討すべく都市計画の変更を行う意義は極めて高い。よって早急にその検討をするべし。
2.土地収用法の手続きを中止し、対話による解決につとめること。
理由
1.について
1)関さんの森は40年以上も子どもたちの森、市民の環境教育の場として開放されてきた公共性の高い緑地である。(財)生態系保護協会に寄付した敷地以外の、道路計画線にかかる個人所有の住宅や庭の部分も含めて、はじめて環境教育の拠点として意味をもつものである。関さん宅や庭はこれまでもビジターセンター的役割を担い、その公共的役割は一般に知られるところであり、環境問題に関する世界的リーダー、レスター・ブラウンも賞賛している。2008年度にエコミュージアムとして発足し、そのオープニングには各界の多くの者から期待の声があがった。エコミュージアムには蔵や門も含めて元名主の形態の屋敷の構成を伝えるために、現状の位置に門や蔵をとどめることに価値がある。エコミュージアムの拠点としてその役割は「住んでよいまち、訪ねてよいまち」という松戸市の基本構想に適うまちづくりの重要な資源でもある。関さんの森エコミュージアムの公共性と都市計画道路の公共性とが葛藤するならば、その両方が共存しうるために迂回案を検討するということは十分に都市計画の変更をすすめる理由となる。
2)屋敷林が相続時に失われる問題は各地で抱える共通の問題である。それに対して、関さんの森は森1.1haを特別公益増進法人(財)埼玉県生態系保護協会に寄付することで森を守り、ボランティア組織関さんの森を育む会が管理に関わるという緑地環境管理のトラスト活動のモデルとして全国的に見ても先駆例として貴重な例である。その活動を支えるために屋敷地を道路で分断することなく迂回策を検討する公共的価値は高い。
3)松戸市でも大きなまとまった緑地が次々と失われている状況の中で、できるだけまとまった緑地として保存するためにも、緑地を分断する現在の道路計画を変更し、迂回してできるだけ大きな塊としての緑地を保存するような代替案を検討し、都市計画の変更を考えることは、環境問題が深刻な当節、ごく妥当な選択肢である。
4)市側が示した暫定案(平成19年2月)でも迂回案が提案されている。それは関さんの森側の代替案と幅員も変わらない。暫定案とはいえ、この事実からしても市側は迂回案を技術的にも検討していたことになり、迂回案の選択の余地はあるということになる。しかしながら9月17日の協議の場において、今回の市側の質問は関さんの森側の代替案が技術的に不十分ではないかというあら探しをしているかのような印象が第三者的に見て感じられた。その点について近藤本部長は否定しておられたが、その言葉を信頼すれば、この協議をきっかけにして、両者が歩みより、協力してより具体的に都市計画の変更になりうる代替案を検討することがとるべき道である。過去の経緯はともかくも、関さんは市道に反対するのではなく代替案を提案し、場合によっては土地の提供も考えるというのであるからしても、恊働を進める松戸市ならば積極的に市民が求めるものを汲取り、市民に弱いところの技術的解決策を提示するのが行政の専門家が示す姿と考える。
2.について
1)土地収用法は憲法29条に基づくように財産権の侵害に対して公共の福祉が優先される場合に適用される。上記に述べたようにここでは市民に開放された緑地の保全やエコミュージアムという環境教育の場としての公共性と幹線道路の公共性の対立があり、そのためには専門的および技術的叡智を費やして解決策をさぐるべきであり、十分にその検討を行わずして、土地収用法の手続きに入るのは、その検討の怠慢以外のなにものでもなく、環境倫理(次世代倫理)の道徳に反するあるまじき行為である。
2)土地収用法は最終的手段の権力の行使であり、むやみやたらにそれを持ち出すことは、参加や恊働が重要となっている今日において、前時代的感覚と言わざるを得ない。力に対して力がぶつかり問題をこじらせてきた例を千葉県では成田空港問題で経験している。結果、対話のラウンドテーブルが解決を見いだすように、対話のプロセスが重要というのは世界的認識である。まして前述のように十分な検討を行わず、しかも反対のための反対ではなく、関さんの森側も譲歩しながら代替案を提示している(さらに場合によって土地の提供も考えている)。両者が歩み寄り話し合いによって解決できる余地が残りながら、その方向を選ばないとしたら、より問題をこじらせ、また将来に禍根を残すこととなろう。
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コメント
自然そのもの自体が温暖化によって消えゆく近年、 人間のエゴで自然をこれ以上消さないでください。 いつか必ず自然からの恩恵を受ける時がきますから。
投稿: 吉野弘 | 2008年10月 5日 (日) 14時44分
市民に選ばれた立場である市長が自分のメンツが潰されたからと市民の声に耳を傾けないのはあまりにも大人気ないと思いました。
大変だと思いますが、関さん、周りで支援されてる方々、頑張ってください。応援しています。
投稿: | 2008年10月29日 (水) 13時11分